気功療法
気功療法には、外気療法、気功按摩、気功指導と三つの療法があり、他ににも気功点穴、経気療法等があります。まず外気療法とは、自分の内気を外発し(内気外放)、患者の患部もしくは関係部位、経穴などに照射し治療する方法です。上海の林厚省気功師が発表し、北京の黄美光教授、趙光気功師などが中心となって広めていった治療法です。外気療法が広まるにつれて、様々な民間の気功家が気功界に参入し、普及し始めました。外気療法は多く病に効果が高く、八〇年代から九〇年代にかけては、難病治療に多大なる成果を出しました。しかしその反面、副作用が大きく精神障害や分裂症を引き起こすと言われ、徐々に気功按摩と言う治療法に移行していったのです。ただ、外気療法の効果も実証済みの為、すべてが気功按摩にはなりませんでした。国家体育委員会体育科学研究所の賈金鼎教授はアメリカでHIVの研究したのち、中国で癌細胞への外気の照射の研究を行い、癌細胞の増殖を防ぐ所まで研究が進んでいました。しかし、教授は志半ばで病に倒れ帰らぬ人となりました。(原因の一つに長時間の外気照射の疲労が考えられる。)他にも上海の林厚省気功師が気功麻酔を成功するなど、外気療法の医療的効果は確かなものでした。しかし、一部の気功愛好家が外気を宗教的な妖しい行為に行ったため、徐々に下火になっていきました。それに代わり80年代後半より気功按摩が多く使われるようになりました。気功按摩とは気功師が自身の指や掌に気を集め、按摩、推拿の技術で治療する治療法です。この治療法は副作用が少ない上に、治癒率が高い。しかし、按摩、推拿の高い技術が必要なため、医療技術を持たない気功師には難しく、主に気功医師が行っています。気功指導に関しても、高い医療知識が必要になり、気功指導は気功療法も根本と言えます。気功療法の創始者劉貴珍は気功指導のみで多くの患者を治療し、回復に導きました。 気功指導とは患者にあった気功法を処方し、その人のみ気功を作ることです。そのため、気功師は医療知識と共に多くにの気功法に精通しなくてはなりません。そのため、当時(20年前)気功師養成施設の北戴河療院や研修施設人民解放軍301総医院では、基本訓練の他、多くの気功法を指導していました。